アヒルと琥珀

なんとなーくでいきてるひとがたまに書いてます。

かわいいということ

この頃やっと自分がかわいいと思うものを身につけられるようになった。


昔から自分の容姿に自信が持てなかった。身内含めかわいいと言ってくれる人がいなかった。
わたしはかわいくない。かわいくないからダメ。わたしが身につけるとかわいいものがかわいくなくなってしまう。
そのため可愛いものを身につける資格がないのだと高校生くらいまで思っていた。
ジーンズにトレーナーが制服のようになっていた。
親が買う着ることができる服をただただ着て、髪の毛も収拾がつかなくなってから義務のように美容院に通う日々だった。


大学生になって自由に洋服が買えるようになって好きな洋服がわかった。おしゃれをするのが楽しくなった。
同じお店で洋服を買うようになったら、「このまえ買ったものとこれ合わせやすいですよ!」と言ってもらえてなるほど!と思いながらおしゃれができるようになった。
組み合わせ方、自分に似合うもながだんだんわかってきて、楽しめるようになっていった。


そして美容院が苦手だったのだが、合う美容院が地元で見つかった。少し高いものの居心地が良くて定期的に通えるようになっていった。カラーやパーマをしだして心がウキウキするような髪型をできるようになった。


さいごにメイクの楽しさに気がついた。アイメイクひとつで印象が大きく変わっていくことにワクワクした。なんでこんな楽しいことを今までしてこなかったのだろうかと思った。メイクをしたり、香水を身に纏ったりすることが心をウキウキとさせる手段になった。



かわいいということばに呪われていた数年間。もったいなかった気もするけれど、今のわたしがあるのはその数年間があったからだと思っている。



わたしがわたしらしくいることがきっとかわいいことなんだ。