アヒルと琥珀

なんとなーくでいきてるひとがたまに書いてます。

ジェラート

わたしはお散歩が好きだ。
転職して1か月ほど経って、余裕が出てきたので職場の最寄駅の駅前をふらふらと歩いていた。
駅から3~4分の所にその街に似つかわしくない可愛らしいジェラート屋さんがあった。汗でぐちゃぐちゃになっていた仕事終わりで、可愛すぎて入れない…と思っていたけれど、勇気を出して入ってみた。
旬の果物のジェラートがたくさん並んでいた。店員のお兄さんも優しげに手作りのジェラートなんですよ!と話をしてくれた。その日はなにも買わずに帰った。

そして翌日も勇気を出して入ってみた。色とりどりのジェラートがまぶしかった。
その中から2つを選んで食べてみた。
優しい優しい味がした。こんなに美味しいジェラートがあるのかと驚いた。果物をそのまま食べているかのようなジェラートなのだ。

それからわたしはそのジェラート屋さんの虜になった。
週1回金曜日の仕事終わりにジェラート屋さんに寄ってツーフレーバーのカップを買ってお店の前で食べることが楽しみになった。
通い初めて数ヶ月経って、店主さんから「お姉さんがくると金曜日だなって思うんです!」といわれた。
お店での渾名が金曜日のお姉さんであることを確信したが、常連になるってこういうことなのかもなと思った。

働き始めてから季節の移り変わりがわからなくなってきていたのだが、ジェラートを選ぶときにいろいろなフルーツの名前を見るようになりああ季節は少しずつ変わっていくのだなと感じることができるようになった。

味の感想を伝えたり、店員さんから次のフレーバーの話を聞いたり毎週の楽しみになっている。
今週はなにを食べようかな。