アヒルと琥珀

なんとなーくでいきてるひとがたまに書いてます。

3月のライオン 16巻

胃がキリキリせずに読める3月のライオンは初めてだった。

3月のライオンを読み始めて12年経つ。最初はひなちゃんと同い年からスタートしていたのに、零の年齢をあっという間に通り越し、あかりさんも余裕で年下、スミスと同年代になった。あれ?おかしいな?

苦しみもがいていた零がひなちゃんと付き合って、川本家で迎える3回目の年末になった。
もうなんかみてるこっちがふくふくだるまさんになってしまう。

今回一番印象に残ったのは、ひなたの

私思うんだ
きっとこんな風にね
しつこくてあきらめきれない気持ちを
「向いてる」って言うんじゃないかなって

という言葉だった。

ひなたは既刊の15巻の中でいじめに遭ったり、父親と訣別したりとさまざまな辛い思いをしてきた。そして、16歳になって自分の歩む人生の道を決めつつある。それだけでなんだか胸がキュッとなったのだ。親戚のおばちゃんの気分である。


わたし自身も今夢見ていることがあって、しつこくあきらめきれなくなっている。この歳になってもまだあきらめられないのかと自分に呆れつつあった。
ただこの言葉を目にしてハッとした。しつこくてあきらめきれないからこそ向いている、そう思ったらなんだか頑張れる気がした。キュッとなった胸がさらにぎゅーってなって、涙が出てきた。あきらめきれない限り夢は続くのだ。

次巻が出る時、わたしはいくつなのだろうか…。
そして完結の時にはきっと宗谷名人とかと同じ年齢になってそうな気がするのは気のせいではない。下手したら彼らの年齢すら抜いている気がする。
完結する時わたしはどんな人になるのだろうか。
少し気になってしまっている。